子宮ガン検診

1,豊中市の子宮ガン検診について

ハガキ(けんしん受診票)、保険証をお持ち下さい。

  1. 1満20歳以上の女性が対象(年度内に偶数年齢になる人)。
  2. 2対象年齢が2年毎です。
  • 子宮頸ガン検診のみ
    …無料
  • 子宮頸ガン・体ガン検診
    …無料

2,ハガキ以外の子宮ガンの検査について

診察時に子宮ガンの検査希望をおっしゃっていただければ、いつでも行えます。

市民健康診査・特定健診

市民健康診査

満30歳以上~39歳で豊中市に住民票のある方

ハガキ(けんしん受診票)のみで受診できます。健康保険証も一緒にお持ち下さい。
(血液検査、検尿、身長、体重、血圧測定、心電図、腹囲測定、問診、診察)

  • 市民健康診査
    …無料

特定健診

満40歳~74歳で豊中市に住民票のある方

特定健康診査受診券(国民健康保険組合あるいは、社会保険組合が発行しているもの)、健康保険証、ハガキ(けんしん受診票)をお持ち下さい。
(血液検査、検尿、身長、体重、血圧測定、心電図、腹囲測定、問診、診察、希望にて大腸ガン検診)

  • 豊中市国保特定健診
    …無料
  • 豊中市国保以外での特定健診
    …保険者によって自己負担額が変わります。特定健診の受診券でお確かめ下さい。

ハガキ(けんしん受診票)が届いていない方は、豊中市保健所 コロナ健康支援課 けんしん係 (06ー6152ー7538)に電話すればすぐに送ってくれます。健診に関して分からないことがあれば上記のけんしん係、もしくは当クリニック(06-6868-0461)にお問い合わせ下さい。

子宮ガン(子宮頸ガン・子宮体ガン)

子宮ガンの中には「子宮頸ガン」と「子宮体ガン」の2種類があります。全く異なった病気です。

子宮頸ガン

子宮の下の部分、子宮頸部にできるガンです。原因はHPV(ヒトパピローマウイルス)の持続的な感染が大部分と考えられます。初期の頃は症状がないことが多いのも特徴で、進行すれば不正出血、性交後出血やおりものの異常、腹痛などがでてきます。早期発見には定期的なガン検診しかありません。しかも子宮頸ガン検診は苦痛もなく外来で手軽にでき、子宮頸部の細胞を採取して検査するだけなのです。

若い世代20~40歳代での子宮頸ガン発症が増えており、将来子供さんを産む機会を失わないようにしたいものです。初期の段階で見つかればほぼ助かるガンだからです。
日本では子宮頸ガンで亡くなる患者さんは年間約3000人、1日で10人弱の日本の女性が命を落としています。日本の子宮ガン検診率は約20%程度と低率で、もっと検診率が上がれば早期発見も増え、死亡率が下がるのは確実です。

子宮頸ガンの治療は手術療法、放射線療法、抗癌剤とあります。初期の段階なら子宮の下部だけを円錐切除して子宮を残すことも可能です。

現在は子宮頸ガンの原因となるHPVを感染させない、子宮頸ガン予防ワクチンがあります。体の中に色々なガンができますが、ガンを元から予防できるワクチンは、唯一子宮頸ガン予防ワクチンだけです。性交渉のある女性の80%の人は、一度はHPVに感染しているありふれたウイルスです。その殆どの人はHPVを排除しますが10%の人は持続感染しています。

子宮頸ガン予防ワクチンは、シルガード9、ガーダシル、サーバリックスと3種類あり、半年間で3回接種となります。ワクチンを接種したからといって定期的なガン検診は要らないわけではありません。ワクチンと検診を合わせて行えば、将来子宮頸ガンは珍しい病気になります。

接種希望の方は外来で詳しく説明させていただきます。

子宮体ガン

子宮の上部の子宮体部、その内側にできるガンです。女性ホルモンである卵胞ホルモン(エストロゲン)が発生に関与しています。50~60歳代の比較的高齢の方に多く見られます。
肥満、出産の経験のない人、糖尿病、月経不順の方などに多く見られる傾向が有ります。

症状は不正出血が主で、おりものの増加を伴うことも有ります。検査は子宮内膜の細胞や組織を採取して診断します。

治療は手術療法、抗癌剤、ホルモン療法、放射線療法があります。ガンが子宮内にとどまっている早い段階で加療をすれば、予後も悪くない病気です。いつもと違う不正出血やおりものがあれば、婦人科を受診して検査をされることをお勧めします。定期的な検診を受けることが必要でしょう。

卵巣腫瘍

卵巣は親指頭大の大きさで、子宮の左右に1個ずつ存在します。お腹の上からは触れることはできません。ある程度大きくならないと自覚症状がないのが特徴です。外来診察での超音波検査で卵巣の大きさ、性状が分かります。必要に応じてMRIやCT検査、血液検査で腫瘍マーカーを調べます。卵巣腫瘍は、悪性腫瘍、低悪性度腫瘍(境界悪性腫瘍)、良性腫瘍に分かれます。診断により加療が必要かどうかを判断します。
子宮ガン検診の時に一緒に超音波検査を受けるようにしましょう。

子宮筋腫

子宮筋腫とは子宮筋層に発生する良性の腫瘍(コブ)です。30歳以上の20~30%の人にみられるよくある病気です。筋腫は95%が子宮体部にでき、子宮頸部、まれに子宮膣部にもできます
筋腫はできる部位により、粘膜下筋腫(子宮の内側)、筋層内筋腫(子宮の筋層内)、漿膜下筋腫(子宮の外側に突き出る)に分かれます。筋腫が子宮内から膣の方に脱出する筋腫分娩もあります。筋腫は1個だけというより複数個存在することがほとんどです。

子宮筋腫の原因ははっきりしていません。増殖には女性ホルモンが関与しており、閉経後は一般には縮小します。

主な症状として、過多月経や過長月経で月経の量が多い、不正出血、生理痛や下腹部痛などがあり、大きくなると自分で下腹部にしこりを触れ(普通の子宮の大きさでは触れません)、圧迫を感じ、膀胱刺激で頻尿、尿漏れや、便秘になったりもします。

子宮筋腫の診断は内診、超音波検査で行います。更に詳細に検査する場合はMRI、CT検査を追加で行うこともあります。

子宮筋腫の治療は、大きさ、症状、妊娠希望の有無、年齢により変わってきます。子宮筋腫があるからと言って必ず治療が必要ではなく、経過観察の場合も多く見られます。
治療方法は①手術療法、②薬物療法、③対症療法、④その他、⑤経過観察に分かれます。

  1. 1手術療法は、筋腫だけを取る筋腫核出術、子宮全体を取る子宮全摘術があり、開腹手術、腹腔鏡手術、経膣的手術に分かれます。
  2. 2薬物療法は、過多月経や生理痛を改善する低容量ピルと、偽閉経療法(一時的に閉経状態を作るGnRHアゴニスト療法)があります。
  3. 3対症療法は、漢方薬、鎮痛剤、貧血の薬など症状を緩和するものです。
  4. 4その他は、筋腫に行く血管を詰まらせる「子宮動脈塞栓術」、高周波の超音波を用いて筋腫組織を破壊させる「MRガイド下集束超音波治療」がありますがあまり一般的に普及していないのが現状です。
  5. 5経過観察は、症状が乏しく大きさもさほど大きくないなら、子宮筋腫はポピュラーな病気であるので半年~1年でフォローします。

子宮筋腫は良性の病気ですが、常に悪性疾患の鑑別診断を行い、患者さんの年齢、妊娠希望の有無、症状、社会的背景を加味して治療を選択することが大事です。

子宮内膜症

本来、子宮の内側にある子宮内膜組織は、女性ホルモンに反応し周期的にはがれ月経が起こります。子宮内膜症はこの内膜と同じような組織が子宮腔以外の所、主に骨盤内(卵巣や腹膜など)に存在し女性ホルモンに反応して月経時に同じように出血が起こる病気です。子宮筋層内に内膜組織があるのを子宮腺筋症といいます。もっと分かりやすく言えば、毎月の月経出血が子宮の内側以外の所で起こっている病気、と言えるでしょう。

子宮以外での出血は出て行く所がなく、古い血液としてたまってしまいます。子宮内膜症は20歳代から増え始め、30歳前半にピークがあり以降漸減していきます。子宮腺筋症は30歳代後半から40歳以降がピークです。

子宮内膜症の原因ははっきりしていません。環境因子や女性ホルモン、生活習慣の変化などが影響していると考えられます。

主な症状としては、月経痛を始め、腰痛、性交痛、下腹部痛、排便痛などの痛み、月経量が多いなどあり、癒着や不妊の原因ともなります。

子宮内膜症の診断は、問診、内診、超音波検査、血液検査、MRI、CTなどで行います。卵巣が腫れている(チョコレートのう腫)、子宮が大きいなど所見がある場合、また特に診察所見がない場合でも月経痛や月経量が多いなど、臨床的に子宮内膜症と診断することがあります。

治療は、年齢、妊娠を希望するかどうかにより変わってきます。それに加え症状の程度や患者さん個人の生活スタイルによっても変わります。個々にあった治療法を選択することになります。

治療方法は①手術療法、②薬物療法、③対症療法、④経過観察 と分かれます。

  1. 1手術療法は、子宮と卵巣を全部取ってしまう根治療法、一部だけ取る方法、熱で焼く方法、癒着をはがす等があり、開腹手術、腹腔鏡手術と2通りあります。
  2. 2薬物療法は、低容量ピル(OC)、黄体ホルモン療法、偽閉経療法(一時的に閉経状態を作るGnRHアゴニスト療法)があります。
  3. 3対症療法は漢方薬、鎮痛剤、貧血の薬など症状を緩和するものです。
  4. 4経過観察は、卵巣が内膜症で腫れているが自覚症状はなく、さほど大きくもないような時、定期的にフォローしていく場合などです。

子宮内膜症、子宮腺筋症は悪性ではありません。しかしまれに卵巣の子宮内膜症(チョコレート嚢腫)がガンに変化することがあります。手術療法でないなら定期的な経過観察は必要です。

性感染症(STD)

性交渉によってうつるすべての感染症を性感染症(STD)と呼びます。原因微生物は80種類以上と言われています。予防するには正しいコンドームの使用が必要です。代表的なSTDをあげます。

クラミジア感染症

女性での感染症が増えており、特に若い世代を中心に広がっています。症状はおりものが増える、下腹部がチクチク痛む、お腹全体がおかしいなどありますが、無症状で感染している人もかなりいます。流産や不妊の原因にもなります。診断はおりものの検査で簡単にできます。クラミジア感染を繰り返す人もいますので、検査、加療が大切です。治療は抗生剤の服用です。

淋菌感染症

症状が乏しい場合が多いです。ひどくなれば臭いのあるおりもの増加、腹痛、外陰部が痛かゆいなどがおこります。おりもの検査で診断します。治療は抗生剤の服用です。

ヘルペス感染症

単純ヘルペスウイルス(HSV)の感染によります。外陰部に水ぶくれ、つぶれて潰瘍となり、発赤、痛み、かゆみ、排尿痛、外陰部違和感、時に発熱がおこります。水ぶくれの所をこすっての抗原検査や血液検査により診断します。抗ウイルス薬の内服や軟膏で加療します。

尖圭コンジローマ

HPV(ヒトパピローマウイルス)の6型、11型の感染が原因で、外陰部、肛門周囲、膣壁、子宮頸部にイボ状やカリフラワー様のブツブツができ、容易に診断できます。自然に治る事もありますが、程度によりイボの切除、または軟膏を塗って治療します

トリコモナス膣炎

ベン毛を持つトリコモナス原虫の感染が原因です。多量に泡状の悪臭の強い黄緑色のおりものがでてきて、外陰部のかゆみがあります。おりものの検査で診断します。内服薬や膣錠で治療します。

ケジラミ症

陰毛に感染し、かゆみが主であり、点状の出血がつくことで気づきます。治療は陰毛をすべてそってしまうか、スミスリンパウダーを使用します。

生理関連

生理不順、生理痛、無月経、過多月経、月経前症候群(PMS)など月経周期に関連した様々な状態があり、OCや漢方で症状が緩和されることがあります。何か最近おかしいな、他人とは違うかなと感じられたら一人で悩まず受診してみて下さい。
月経日の調整(旅行、受験など)も行なっています。ご相談下さい。

諸症状

不正性器出血

生理以外の時に出血がある場合です。閉経後や妊娠中の出血も含みます。ホルモンの状態や月経の周期によって異常でない場合もあります。しかし病気の症状で出血していることもあります。不正性器出血が認められたら、必ず受診しましょう。

おりもの、かゆみ

最も多い女性の訴えの一つです。カンジダ症やトリコモナス症、細菌による膣炎、その他の病気の症状として現れることがあります。おりものの検査は簡単に調べる事ができます。我慢せずに受診して下さい。

外陰部のはれ、しこり、痛み

しこりとして、バルトリン腺膿瘍があります。膣を潤すバルトリン腺が膣の入り口の5時7時方向にあり、普段は何も触れないのですが細菌が入って膨れたりして膿瘍となり、痛み、おりものが増えたりします。他に毛穴がブツブツと腫れる毛のう炎、外陰部が赤くなる外陰炎があります。投薬やひどい時には切開し膿を出します。

下腹部痛

妊娠に伴って下腹部が痛い、お腹が張った感じがする、妊娠に関わらずキリキリ、ズキズキと痛む場合があります。切迫流早産、骨盤内感染症、クラミジア、卵巣腫瘍、子宮内膜症、子宮筋腫、便秘、腸の憩室炎・・・など病気が存在する可能性があります。症状があれば受診して下さい。

子宮脱、膀胱脱

子宮が下がった感じがする、股に何かはさまっているようだ、ピンポン玉みたいなのがふれる、尿がもれるなど外陰部に違和感を訴える方が多いです。子宮、膀胱が膣の入り口近くあるいは外に出てきます。ペッサリーを膣内に挿入して持ち上げます。場合によっては手術が必要です。

尿もれ

女性には比較的よく見られる症状です。年齢がある程度になると起こりやすくなります。子宮や膀胱が下がっていることがあります。薬や体操、膣の中にペッサリー挿入などで治療していきます。外科的な処置が必要なこともあります。相談してみて下さい。